生成AIを使うときの注意点|誤情報・個人情報・著作権の基本

生成AIを使うときの注意点―誤情報・個人情報・著作権の基本

文章の下書き、調べもの、画像づくり。生成AIは、仕事や日常生活でさまざまな使い方ができます。一方で、「この回答は正しいの?」「仕事の資料を入れてもいい?」「作った画像を公開しても大丈夫?」と迷うことはありませんか。

便利に使うために知っておきたいのが、回答の確かめ方、入力する情報の選び方、作った文章や画像の扱い方です。この記事では、特定のサービスの操作方法ではなく、生成AIを使うときに共通して意識したい注意点を、身近な例で説明します。

まず押さえたい3つのポイント

  • 回答はそのまま信じず、重要な情報は元の資料で確認する
  • 個人情報や仕事の機密情報を、確認せずに入力しない
  • 生成した文章や画像は、公開・配布する前に権利や利用条件を確認する

生成AIは、文章や画像などを作るAIです

生成AIとは、入力した質問や指示などに応じて、文章・画像・音声などを作るAIのことです。メールの下書きやアイデア出し、長い文章の整理などに役立ちます。

ただし、読みやすい文章ができることと、その内容が正しいことは別です。また、入力する情報や、作ったものをどう使うかによって、気をつけたい点も変わります。

「何を任せるか」「どこを自分で確かめるか」を考えながら使うことが大切です。

注意点1:もっともらしい回答でも、間違っていることがあります

生成AIは、実在しない制度や書籍を紹介したり、古い情報を現在の情報として答えたりすることがあります。このように、事実と異なる内容をもっともらしく生成することを「ハルシネーション」と呼びます。

料金・日程・制度は、公式情報を開いて確認する

例えば、資格試験の受験料を調べるとき、AIの回答だけで申し込みを進めると、変更前の料金や別の試験の情報を見ている可能性があります。

主催者の公式サイトを開き、対象の試験名、適用される年度、更新日を確認しましょう。AIが参考URLを示した場合も、リンク先が実在し、回答の根拠が本当に書かれているかを確かめます。

大切な判断ほど、確認する手間を省かない

健康、お金、契約など、間違えると影響が大きい内容は、AIの回答だけで判断せず、公的機関や専門家の情報でも確認します。検索機能が付いているAIでも、元の記事を読み違えたり、一部の条件を省いて答えたりすることがあります。

回答を使う前に確認したいこと

  • 情報の発信元はどこか
  • いつの情報で、自分の条件にも当てはまるか
  • 数字・固有名詞・引用は正確か
  • 元の資料に、回答と同じ内容が書かれているか

注意点2:個人情報や仕事の資料は、入力する前に確認します

メールを直してもらう、会議の内容を整理してもらう、書類を要約してもらう。便利な使い方ですが、文章や添付ファイルの中に、外部に出してはいけない情報が含まれていないか確認が必要です。

文章だけでなく、画像・PDF・表計算ファイルにも注意

氏名、住所、電話番号、メールアドレスのほか、顧客名簿、売上資料、未公開の企画、会議録などを、使ってよいか確認しないまま入力・アップロードしないようにしましょう。

パスワードや認証コードなど、アカウントに入るための情報も入力しないでください。画面の画像を送るときは、隅に表示された名前や通知の内容も確認します。

実際の情報を使わず、架空の例で相談する

例えば、お客様へのお詫びメールを考えたいときは、実際のメールを丸ごと貼る代わりに、「商品の発送が遅れた場合のお詫びメールを、丁寧な表現で考えてください」のように、必要な状況だけを伝える方法があります。

氏名を「Aさん」に変えても、勤務先、役職、日時、相談内容の組み合わせから本人が分かる場合があります。名前を消せば何でも入力できる、というわけではありません。

無料・有料だけで安全性を判断しない

入力内容の保存、学習への利用、管理者の扱いなどは、サービスや契約・設定によって異なります。有料だからどんな情報でも入力してよいとは限りません。仕事で使う場合は、勤務先が認めた環境とルールを確認してください。

個人情報保護委員会も、生成AIへの個人情報の入力について注意を呼びかけています。入力の必要性や、サービス側での取り扱いを確認することが重要です。

参考:個人情報保護委員会「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について」

注意点3:AIで作った文章や画像も、自由に使えるとは限りません

「AIが作ったものだから、著作権は気にしなくてよい」と考えていませんか。生成AIを使った場合も、他人の権利やサービスの利用条件を確認する必要があります。

公開する前に、既存の作品との関係を確認する

作った文章や画像が既存の作品に似ている場合は、そのまま公開してよいか慎重に確認しましょう。既存の著作物との類似性や、それに基づいて作られたかなどによって、著作権侵害となる場合があります。

例えば、好きなキャラクターの画像を参考にして、お店のチラシ用画像を作らせた場合、「AIで描き直したから使える」とは限りません。見た目を少し変えただけで問題がなくなるともいえません。

サービスの利用条件と、他人の権利は別に確認する

サービスが商用利用を認めていても、生成した画像が第三者の権利を侵害しないことまで保証されるとは限りません。仕事の広告や商品に使うときは、サービスの条件に加え、既存の作品・ロゴ・人物などとの関係も確認します。

文章を作った場合も、出典のない引用や、実在する人についての不正確な説明が入っていないか見直しましょう。

参考:文化庁「AIと著作権について」

生成AIを使う前・使った後の確認リスト

毎回すべてを難しく考える必要はありません。まずは、情報を「入れる前」と、回答を「使う前」に立ち止まる習慣をつけてみましょう。

  • 入力前:個人情報・機密情報・認証情報が入っていないか
  • 利用前:仕事や学校のルールで使えるサービスか
  • 回答の確認:重要な数字や事実を、元の資料で確かめたか
  • 公開前:文章・画像に権利や利用条件の問題がないか
  • 最終判断:自分が内容を理解し、説明できるか

AIの提案を出発点にして、自分で確かめ、必要な部分を直す。この使い方を身につけることが、安全な活用につながります。

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今回取り上げた注意点は、AIリテラシーの一部です。AIの特徴や限界を理解し、回答の確かさや入力する情報を自分で判断する力は、使うサービスが変わっても役立ちます。

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生成AIを使うための基礎知識を、確かめてみましょう

回答を確かめる、入力する情報を選ぶ、作ったものの扱いを考える。日頃の判断に役立つ知識を、学習と検定で確認できます。

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