~やさしく解説!~
はじめに
はなまるパソコン教室には、小学生・中学生もたくさん通っています。
タイピングやWord・Excelといった学習はもちろんですが、コンピュータの仕組みに興味を持って「どうして?」と質問してくれる子もいます。
先日も生徒さんから、
「コンピュータって、どうして“0と1だけ”で動いているの?」
と聞かれました。
とても良い質問だったので、今回はその答えをブログでもご紹介します。
1. コンピュータの世界は「0」と「1」だけ
私たちがふだん使っている算数は「10進数(0から9までの10種類の数字)」です。
でも、コンピュータの中では「2進数(0と1だけで数える方法)」という特別な数え方を使っています。
たとえば…
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10進数の「2」 → 2進数では「10」
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10進数の「5」 → 2進数では「101」
ちょっと数字は長くなるけれど、コンピュータは「0と1」だけを使うのがとても得意なんです。
2. なぜ「0と1」なの? ― 5つの理由
理由① スイッチで表しやすい
コンピュータの中では電気が流れています。
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電気が流れている → 1(オン)
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電気が流れていない → 0(オフ)
電気のスイッチのように、2つの状態だけを区別するのがいちばん簡単で確実なんです。
理由② 間違いに強い
もし3種類や10種類の状態を見分けるとしたら、ちょっとしたノイズ(ブレ)や温度の変化で「これって2かな?3かな?」と迷ってしまいます。
でも0と1の2種類だけなら、はっきり区別できて間違いも少ないんです。
理由③ 速くて安い
コンピュータは「論理回路」という電子スイッチの集まりでできています。
0と1だけなら、部品が少なくてすむので 小さく・速く・安く 作れます。
理由④ 数学と相性がいい
0と1を使う考え方は「ブール代数」という数学とピッタリ合います。
「はい/いいえ」「オン/オフ」を組み合わせるルールで、プログラムや回路を簡単に設計できるんです。
理由⑤ 長い歴史で使われてきた
1950年代から、世界中のコンピュータはずっと2進数を基本に作られてきました。
ソフトや技術もぜんぶ2進数用に発展してきたので、いまさら変えるのはとても難しいのです。
3. 実は「10進数コンピュータ」もあった!
「じゃあ昔からずっと0と1だけ?」
実はそうでもありません。
1950~60年代には、「10進数コンピュータ」 もありました。
たとえば ENIAC や IBM 650 という機械は、人間が使う10進数のまま計算できました。
当時は会計や簿記など、人間の数字をそのまま扱う仕事が多かったからです。
でも、2進数コンピュータがどんどん性能を上げたため、10進数専用のコンピュータはだんだん消えていきました。
4. 未来のコンピュータはどうなる?
いま研究されている 量子コンピュータ は、なんと「0」と「1」を同時に扱える特別な仕組みを持っています。
将来は、2進数ではない新しいコンピュータが登場しているかもしれません。
それでも今のパソコンやスマホは、ぜんぶ 0と1の世界 で動いているんです。
さいごに
「0」と「1」だけで動くコンピュータって、すごいと思いませんか?
未来には3進数やもっと新しいコンピュータが出てくるかもしれません。
今の小学生や中学生が大人になるころには、今とはちがうコンピュータが当たり前になっているかもしれませんね。
教室からのお知らせと取り組み
はなまるパソコン教室では、タイピングやWord・Excel・PowerPointといったOffice講座やMOS試験対策、そして考える力を育てるプログラミング講座なども行っています。
また、子どもたちの 「なんで?」「どうして?」という好奇心を大切にする学び もサポートしています。
中には、中学生で「ITパスポートを勉強してみたい!」と意欲的に取り組む生徒さんもいます。
※講師がわかる範囲で応援していますが、特別なITパスポートコースはありません。現在通っている生徒さんのみ対象で、外部からのお申し込みは受け付けておりません。
さらに、教室には iPadやパソコンを分解した展示コーナー もあります。
「この小さな部品が頭脳(CPU)だよ」「これが記憶をためるメモリだよ」と実物を見ながら説明すると、子どもたちは目を輝かせてくれます。
コンピュータの“中身”を直接見ると、数字や仕組みの話がぐっと身近になるんです。
💡 松戸・鎌ヶ谷・市川にお住まいで、関心を持ってくださった方はぜひこちらもご覧ください。