「回線を速くしたのに、全然インターネットが速くならない…」そんな悩みを抱えていませんか?
たとえば200Mbpsから1Gbps、あるいは1Gbpsから10Gbpsへとプランを見直したにもかかわらず、体感速度が変わらないというケースは意外と多く見られます。実は、回線そのものに問題があるのではなく、家庭内のネットワーク環境に原因が潜んでいることがほとんどです。
まずは現在のインターネット速度を確認してみましょう。
👉 https://fast.com/ja/(回線速度測定サイト:FAST.com)
この記事では、そんな“もったいないネット環境”を改善するために、家庭で見直すべき5つのポイントをわかりやすくご紹介します。
1. LANケーブルの種類を見直そう
高速回線の性能を活かすには、LANケーブルのカテゴリ選びが非常に重要です。古いケーブルでは速度が制限されてしまい、せっかくの1Gbpsや10Gbps回線でも実力を発揮できません。
以下は主要なカテゴリの一覧です:
カテゴリ | 最大通信速度 | 対応距離 | 特徴 | 推奨度 |
---|---|---|---|---|
CAT5 | 100Mbps | 100m | 古い規格。現在は非推奨 | ❌ 使用不可 |
CAT5e | 1Gbps | 100m | 普及帯、最低限の性能 | ⭕ 最低限OK |
CAT6 | 1Gbps〜10Gbps | 55〜100m | ノイズ耐性あり | ◎ 推奨 |
CAT6A | 10Gbps | 100m | 高速通信に最適 | ◎ 高性能 |
CAT7 | 10Gbps | 100m | 遮蔽性が高いが特殊端子 | △ 特殊環境向け |
ケーブルの側面に「CAT6」などの印字があるので、自宅の配線を一度確認してみましょう。
2. ルーターやハブの性能が足を引っ張っていないか
古いルーターやスイッチングハブは、最大通信速度が100Mbpsまでしか対応していないことがあります。
確認ポイント
- スペック表に「1000BASE-T」や「ギガビット対応」の記載があるか?
- ルーターの発売年は?(5年以上前なら買い替え推奨)
- IPv6(IPoE)接続に対応しているか?
※最近のルーターはWi-Fi 6対応モデルも増え、5,000円前後から購入可能です。
3. 接続している端末の規格を確認
どんなに回線やルーターが優れていても、端末が古ければ速度は出ません。
有線接続の場合
- 古いPCのLANポートは100Mbps止まりの場合あり
- ギガビット対応のUSB LANアダプターで拡張可能
無線接続(Wi-Fi)の場合
規格 | 最大理論速度 | 実効速度目安 | 世代 |
Wi-Fi 4(11n) | 約300Mbps | 50〜100Mbps | 旧式 |
Wi-Fi 5(11ac) | 約866Mbps | 200〜400Mbps | 標準 |
Wi-Fi 6(11ax) | 1Gbps超 | 600〜900Mbps | 最新 |
PCやスマホがどの規格に対応しているかは、メーカー仕様書やOSの設定画面で確認できます。
4. Wi-Fiの設置環境・電波干渉を見直そう
Wi-Fiが遅い原因は、壁・家具・家電による電波干渉も考えられます。
主な対策
- ルーターは床ではなく、家の中央・高い場所に設置
- 電子レンジやコードレス電話の近くを避ける
- 築年数が古い家ではメッシュWi-Fiの導入も検討
5. プロバイダと接続方式(IPv6 IPoE)を確認しよう
速度低下の原因が、プロバイダの混雑である場合もあります。
接続方式による違い
- 【PPPoE接続】…混雑しやすく、夜間に速度が低下しやすい
- 【IPv6 IPoE接続】…混雑の影響を受けにくく、安定して高速
IPv6オプションは、多くのプロバイダで無料提供されているため、契約内容を一度見直してみるとよいでしょう。
まとめ:速い回線=速いインターネットではない!
高速なインターネットを活かすには、ケーブル・機器・設定すべてが整っていることが前提です。
✅ LANケーブルはCAT6以上か? ✅ ルーターや端末はギガビット対応か? ✅ Wi-Fiの電波状況は良好か? ✅ 接続方式はIPv6 IPoEか?
少しの見直しで、今より格段に快適なネット環境が手に入るかもしれません。
はなまるパソコン教室では、在籍中の生徒さんを対象に、パソコンの購入アドバイスや設定・トラブル時のサポートも行っています。
※ご相談は有償サービスとなります。対応は松戸・鎌ヶ谷・市川近隣地域に限らせていただいております。
また、おすすめのLANケーブルやハブ機器などについても、必要に応じてご紹介可能です。