はじめに
古いパソコンを処分する際に、最も重要なのがデータの消去です。
見た目は壊れていても、パソコンの内部(HDDやSSD)には個人情報や写真、書類などが残ったままになっていることがあります。
そのまま処分してしまうと、情報漏えいにつながる危険があります。
ここでは、パソコンを安全に手放す前にやっておきたい5つのステップを、わかりやすく解説します。
① 必要なデータをバックアップする
まずは、残しておきたいデータをしっかりとバックアップしておきましょう。
削除してからでは取り戻せません。
バックアップ方法
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外付けハードディスクやUSBメモリにコピー
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クラウドサービス(OneDrive/Googleドライブ/iCloudなど)へアップロード
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新しいパソコンへデータ移行
写真や書類などの大切なデータは、2か所以上に保存しておくと安心です。
② アカウントやライセンスを解除する
多くのアプリやソフトには、アカウント認証やライセンス登録があります。
これを解除しないまま処分すると、他の端末で使えなくなったり、不正利用のリスクが生じます。
確認しておきたい項目
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Microsoft アカウント(Outlook、OneDriveなど)
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Office(Word/Excel)のライセンス認証
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Adobe Creative Cloud
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Apple ID(iCloud/iTunes)
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各種サブスクリプション(セキュリティソフト、LINE、Zoomなど)
使っていないと思っても、念のため一度サインアウトを確認しておきましょう。
③ 周辺機器や外部メディアを外す
処分前に、すべての周辺機器を取り外しましょう。
外し忘れが多いもの
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USBメモリやSDカード
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外付けハードディスク
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Bluetoothレシーバー
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ワイヤレスマウスやキーボードのUSBアダプタ
小さなデバイスほど見落としやすいため、本体を梱包する前にもう一度チェックしておくのが安心です。
④ データを完全に消去する(初期化だけでは不十分)
工場出荷状態に戻す(初期化)をしても、実はデータは完全には消えません。
専用のソフトを使えば、初期化後のデータを復元することが可能です。
安全なデータ削除方法
方法1:Windowsの「ドライブのクリーニング」を使う
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設定 → システム → 回復 → 「このPCをリセット」
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「すべて削除する」を選択
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「ドライブのクリーニングも実行する」を選ぶ
この設定で、削除データが上書き処理され、復元が困難になります。
方法2:専用のデータ消去ソフトを使う
より確実に消去したい場合は、以下のようなツールを利用します。
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Eraser(無料)
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AOMEI Backupper
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EaseUS BitWiper
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Blancco Drive Eraser(有料・証明書発行可能)
企業で使用していたPCや機密情報を含む場合は、証明書付きのソフトウェアや専門業者をおすすめします。
⑤ 安全な方法で処分する(リサイクル・回収)
データの消去が終わったら、いよいよ処分です。
ただし、パソコンは一般のごみとして捨てることはできません。
「資源有効利用促進法」や「小型家電リサイクル法」に基づいて、適切に回収・再資源化する必要があります。
処分方法には、
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家電量販店の店頭回収
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メーカーへの回収依頼
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宅配回収(自宅から送るだけ)
などがあります。
それぞれのメリット・注意点については、
ご自宅でできるパソコン処分方法|安全で簡単な3つの選択肢
(前回の記事)で詳しく紹介しています。
こちらも合わせてご覧ください。
まとめ:処分前の5ステップ
手順 | 内容 | ポイント |
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① | バックアップ | 大切なデータを保存しておく |
② | アカウント解除 | ライセンスやログイン情報を削除 |
③ | 外部機器取り外し | USBやSDカードを忘れずに |
④ | データ完全消去 | 初期化だけでなく上書き消去を行う |
⑤ | 安全な処分 | 認定業者または正規ルートを利用 |
教室からのアドバイス
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